ギフテッドの集い

ギフテッドの人達がより良い人生を送るために情報交換をするブログです

書籍の紹介:「大人のギフテッド」

こんにちは、やすくんです。


本日は書籍の紹介です。タイトルは「大人のギフテッド」です。著者はフランスの臨床心理学者・セラピストのジャンヌ・シオー=ファクシャンさんです。


沢山のギフテッドの人達を診てきただけに、ギフテッドの事をよく理解されています。ギフテッドの事を理解したい人にはピッタリの書籍だと思います。


いつもの通り、やすくんはまだ読み掛けなのですが、最初の三分の一を読んで共感したのは、ギフテッドの知能は、非ギフテッドの賢さの延長にあるのではなく、異質なものであると言うところでした。非ギフテッドがまず頭(理性)で考えるのに対し、ギフテッドはまず心(感情)で考える。自分を客観的に見ると、「得(効率良い、効果がある)だからこうする」とか「理にかなっている(法的に正しい、常識的である)からこうする」のではなく、「楽しい(美しい、嬉しい、気持ち良い)からこうする」とか、「愛を感じる(自由を感じる、公平さを感じる)からこうする」と言う様に考えます。だから、度々、他の人と異なる意見や選択、行動をします。「えっ!?なんで!?」と周囲から驚かれることや、「馬鹿なんじゃないの?」笑われることもありました。でも、目先の損得や、他人の物差しで物事を考えていて、一体何を得るのでしょう?そして、どこに辿り着くのでしょう?何を成し遂げるのでしょう?私の行動に対して驚いた人や笑った人にそう問いかけたいです。


次に、ギフテッドは自分を理解してくれる人や、自分と同じギフテッドを探していると言うところもとても共感しました。家族や親しい友人を含め、大半の人に理解されない、そして、大半の人達を理解出来ない事が、場合によってはギフテッドを孤独な状況に追い込むかもしれません。家族や恋人から無条件の愛を受けていたり、友達と互いの違いを乗り越えて友情を育んでいる場合には、孤独感は薄い物だと思います。しかし、自分を理解してもらえない事はやはり辛いこともあるでしょう。そんな理由から、やすくんはこのブログを通じてギフテッド仲間を見つけようと思いました。他の誰かに理解されたい、そして、他の誰かを理解することで一緒に孤独感を埋めたい。これは人と言う生き物の一つの本質ではないでしょうか?


ギフテッドのトピックでは、どうも学力のことが頻繁に話題となりますが、それは幾つものテーマのうちの一つであり、全てではありません。この書籍でも学力については殆ど話題にされていません。ギフテッドの課題を別の所に見ています。私はそれで良いと思います。「うちの子はギフテッドで学力が高い」「うちの子はギフテッドなのに学力が低い」と言う声を聞くことがあります。本当にギフテッドなら、その子は将来、学力よりも別のことできっと悩むことになります。そんな時にこの書籍が助けになれば良いですね。