こんにちは、やすくんです。

論理的に物事を考えることが得意なことは、人生において沢山のメリットを人に与えてくれます。と同時に、デメリットも与えます。それは論理で解けない課題に出会った時の苦しみです。ギフテッドの陥る"Existential Depression"は、その典型的な問題ではないでしょう？

なぜ自分は存在しているのだろう？誰でも一度は向き合う疑問でしょうか？でも、その答えは既に出ているんです。それは、親の生殖本能を満たした結果であるということです。つまり、生まれてきたことだけで既に、人はその存在意義があるのです。ミッションコンプリート！あなたの存在は肯定されました・・・。

ちょっと待って下さい（汗）それだけ？本当にそれだけ？もう何もすべきことは残ってないの？もう自分の存在目的はないの？あとは死ぬだけ？それなのに親は、教師は、上司は、友人や配偶者は「素晴らしい人生を送りなさい」って言うの？あとは死ぬだけなのに、なぜ自分はこんなに一生懸命頑張るの？なぜ自分のDNAは私をこんなに頑張らせるの？

本能的に頑張る自分と、頑張る意味を見出せない理性的な自分との間の溝は埋まりませんし、それがなぜなのか説明も出来ません。自己矛盾の出来上がりです。歳を取り、理性に更に磨きがかかる一方、本能は相変わらず同じ所にいます。理性と本能の乖離は進み、一生懸命頑張る自分を不思議そうな顔で見つめる自分。

一生懸命頑張ろうが、怠惰に生きようが、この世界や宇宙には何の影響も与えない。理性ではそう分かっている。なのに今日も一生懸命、自分のすべきこと、したいことをしている。モチベーションなんて存在しない。そこにあるのは本能だけ。本能が僕にエネルギーを与えている。

本能に身を任せて、本能の喜ぶままに生きれば良いのだろうか？そんなはずはないと理性が言う。でも、事実、そういう風に生きてきたではないか？「いや、そんなことはない！」と理性が反論する。

"Existential Depression"の辛さとは、自己矛盾の辛さなんだろう、そう僕は思う。
ギフテッドの皆さんはどう思いますか？